そうめんがくっつくのは、茹で方のせいだ

そうめんがくっつくのは、麺が悪いわけでも運が悪いわけでもない。茹で方の手順に原因がある。湯量、混ぜるタイミング、締め方。この3つを押さえれば、くっつきはほぼなくなる。

そうめんは茹で時間がわずか1分半から2分と短い。この短さゆえに、他の麺類以上に手順の丁寧さが仕上がりに直結する。

そうめんがくっつく原因

くっつきの主な原因は3つある。

1つ目は湯量不足だ。そうめんの表面には打ち粉がまぶされていて、これが茹でている間にお湯に溶け出す。湯量が少ないと、この溶け出した粉がお湯の中で高濃度になり、麺同士が粉ごとくっつきやすくなる。目安は乾麺100gに対して湯1リットル。2束(約100g)なら1リットル、4束なら2リットルの湯を用意する。

2つ目は鍋に入れた直後に混ぜないこと。麺を入れた瞬間、そうめんは束の状態でお湯の中に沈む。この状態のまま放置すると、束の中心部分の麺同士が触れ合ったままくっついてしまう。入れてすぐの10秒が勝負になる。

3つ目は茹で上がった後の処理の遅さだ。茹で上がった麺をザルに上げてそのまま放置すると、麺の表面のぬめりが乾いてくっつき始める。茹で上がりから洗う工程までは、間を空けずに一気に進める必要がある。

正しい茹で時間の目安

束の量湯量茹で時間
1束(約50g)500ml以上1分30秒
2束(約100g)1リットル1分45秒〜2分
4束(約200g)2リットル2分〜2分15秒

パッケージに記載されている時間より、実際は10〜15秒短めに引き上げたほうが失敗しにくい。そうめんは余熱でも火が入り続けるため、記載時間ちょうどまで茹でると、洗って締めている間に少し柔らかくなりすぎる。

太さによっても差が出る。三輪素麺のようにやや太めの麺は記載時間より20秒ほど長めに、揖保乃糸の細めのタイプは記載時間どおりか、やや短めでちょうどいい。

茹でた後の締め方

  1. 茹で上がったらすぐにザルに上げ、流水にさらす。表面のぬめりと余分な打ち粉をここで洗い流す。
  2. 流水の下で軽く手で揉むようにほぐす。麺同士がくっついている箇所を、指の腹で優しく分けていく。
  3. ぬめりが落ちたら、氷水に10〜15秒だけくぐらせる。長く浸けすぎると麺が締まりすぎて硬くなる。
  4. ザルに上げて水気をしっかり切る。水が残ったままだと、器の中で味が薄まってしまう。

流水で洗う理由は、単に冷やすためだけではない。表面のぬめりと余分なデンプン質を洗い流すことで、麺のコシが引き締まり、つるっとした喉ごしになる。この洗う工程を省略すると、見た目は同じでも食感がまったく違うものになる。

料理長メモ:忙しい昼の営業中、茹でたそうめんを流水で洗う工程を急いで済ませたことがある。ぬめりが残ったまま出したところ、麺同士がくっついた塊のような状態になっていた。洗いの工程は時間にして20秒程度だが、ここを飛ばすと全部やり直しになる。急いでいるときほど、丁寧に洗ったほうが結局早い。

よくある失敗と原因

茹でている途中で麺が団子になる

鍋に入れた直後に菜箸でほぐさず放置していることが原因だ。麺を入れたら10秒以内に菜箸で軽くほぐし、その後も30秒おきに一度混ぜる。沸騰した湯に対流を作ってあげることで、麺同士が触れ合う時間を減らせる。

食べているうちに麺が固まってくる

洗いが不十分でぬめりが残っている場合と、水切りが甘く器の中で麺同士がくっつき直している場合がある。洗ったあとザルの上でしっかり水気を切り、盛り付けの直前まで麺同士が重ならないよう軽くほぐしておくと防げる。

まとめ

そうめんがくっつく原因は、湯量不足、入れた直後の放置、洗いの工程の甘さ、この3つに集約される。乾麺100gに対して湯1リットル、入れて10秒以内にほぐし、茹で上がったらすぐ流水で洗って氷水は10〜15秒だけ。

茹で時間はパッケージの記載より10〜15秒短めに引き上げるくらいがちょうどいい。手順の順番を守るだけで、家庭でもつるっとほどけるそうめんに仕上がる。

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