余ったそうめんは、捨てる前にこの一手間を試してほしい

まかない用に多めに茹でたそうめんが、ザルの中に半分近く残っている。この量を捨てるのはもったいないが、そのまま置いておけば数十分でくっついて団子になる。厨房で何度もこの場面に立ち会ってきた。正しく保存すれば翌日でも問題なく使えるし、加熱すれば別の一皿に化ける。捨てる前に試せる手順を整理しておく。

そうめんの茹で方薬味のアレンジについては別記事で詳しく解説しているので、そちらも合わせて読んでほしい。

茹でた後の正しい保存方法

そうめんが伸びる原因は、麺の表面が乾燥と吸水を繰り返すことにある。茹でた麺は水分を含んだ状態にあるが、空気に触れたまま置いておくと表面が乾き、その乾いた部分がまた水分を吸おうとして食感がぼやける。時間が経つほど、コシのある食感からどんどん離れていく。

保存の基本は、麺が空気に触れない状態を作ることだ。茹でて洗ったあと、水気をしっかり切り、小分けにしてラップで包む。ラップは麺に密着させるように包むと、乾燥を防ぎやすい。保存容器に入れる場合も、隙間なく詰めて蓋をする。

保存方法保存期間の目安食感の変化
常温放置数十分急速にくっつき伸びる
冷蔵(ラップ密着)1〜2日やや締まるが問題なく使える
冷凍(小分け)2〜3週間解凍後は加熱料理向き

冷蔵保存の場合、1〜2日以内に食べきるのが目安になる。冷凍する場合は1食分(乾麺換算で1〜2束程度)ずつ小分けにしておくと使いやすい。解凍後の麺は水分が抜けてやや締まった食感になるため、冷たいまま食べるより、後述するチャンプルーのような加熱料理に回したほうが美味しく食べられる。

料理長メモ:忙しい昼の営業中、茹でたそうめんをザルに入れたまま常温で30分ほど放置してしまったことがある。取り出したときには麺同士が完全にくっついて、ほぐすのに余計な手間がかかった。茹でた後は、すぐに保存の一手間をかけるかどうかで、後の扱いやすさがまったく変わる。

そうめんチャンプルーなど加熱アレンジ

余ったそうめんを加熱アレンジする代表格が、沖縄の家庭料理「そうめんチャンプルー」だ。作り方は次の通り。

  1. ツナ缶1缶(汁ごと)、卵1個、ニラ1/3束、そうめん(茹で済み)2束分を用意する。
  2. フライパンにツナを油ごと入れ、中火で軽く炒める。
  3. そうめんを加えて、ほぐしながら1分ほど炒める。
  4. 醤油小さじ2を鍋肌から回し入れ、全体に絡める。
  5. 溶き卵を回し入れ、半熟になるまでさっと炒め合わせる。
  6. ニラを加えて30秒ほど炒め、火を止める。

そうめんは炒めすぎると麺が切れてベタつくため、フライパンに入れてからの加熱時間は合計でも2分以内に収めるのがコツだ。すでに茹で上がっている麺なので、火を通す目的は温めることと味を絡めることに絞ったほうがいい。

チャンプルー以外にも、余ったそうめんはお好み焼き風に焼いたり、コンソメスープに入れて即席パスタ風にしたりできる。加熱することで多少コシが落ちた麺でも、違和感なく美味しく食べられる。

冷たいまま楽しむアレンジ

保存から1日以内で状態がいい場合は、冷たいままサラダや和え物にするのもいい。トマトやきゅうりと合わせて中華風の酢の物にしたり、ツナやハムと和えてマヨネーズで味付けしたりすると、そうめん特有の喉ごしを活かしたまま一品になる。冷たいアレンジは麺の状態に左右されやすいため、保存から時間が経っているなら加熱アレンジに回したほうが失敗が少ない。

よくある失敗

伸びる

茹でた後、常温で長時間放置していることが主な原因だ。茹でて洗ったら、10分以内にラップで包むか保存容器に移す。時間が経つほど麺の水分バランスが崩れ、食感が戻らなくなる。

くっつく

保存前に水気をしっかり切っていないことが原因になる。表面に水分が残ったまま保存すると、麺同士がその水分でくっつきやすくなる。ザルで振って余分な水を落としてから保存に回すと改善する。

まとめ

余ったそうめんは、水気を切ってラップに密着させ、冷蔵なら1〜2日、冷凍なら2〜3週間を目安に保存する。冷たいままのアレンジは保存から日が浅いときに限り、時間が経ったらチャンプルーのような加熱料理に回すと失敗が少ない。

伸びる・くっつくの原因は、放置時間と水切りの甘さにある。茹でた後の10分の対応次第で、余ったそうめんの運命は大きく変わる。

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