焼き鳥の希少部位ランキング|知ってる人だけが頼む絶品部位を料理長が解説

「焼き鳥メニューに見慣れない部位がある」「ぼんじり・そりれす・せせりって頼んでいいの?」

頼んでください。料理歴20年以上の現役料理長が、焼き鳥の希少部位をランキング形式で本音解説します。

希少部位を知っているかどうかで、焼き鳥屋の楽しさが倍以上変わります。

焼き鳥の希少部位とは

焼き鳥の希少部位とは、一羽の鶏から少量しか取れない部位のこと。定番のもも・ねぎま・つくねと違い、メニューにない焼き鳥屋も多い。知っている人だけが頼める、まさに「通の部位」です。

料理長として20年やってきて思うのは、焼き鳥の本当の楽しさは希少部位にあるということ。定番部位ももちろん美味しいですが、希少部位を知ってからはまた違う楽しみ方ができるようになります。

焼き鳥希少部位ランキングTOP7

第1位:そりれす|鶏の中で最も旨みが凝縮された部位

私の本音:迷わず1位です。これを食べたことがない人は損をしています。

そりれすはもも肉の付け根、骨盤のくぼみにある小さな部位。フランス語では「ソリレス(Sot-l’y-laisse)」と呼ばれ、「馬鹿者だけが残す」という意味があります。フランス料理でも珍重される最高部位が、焼き鳥で食べられる。これが最高です。

特徴:鶏の中でも特にやわらかく、旨みが凝縮されています。適度な霜降りとなめらかな食感。一口食べると「鶏ってこんなに旨みが濃いのか」と驚きます。

  • 一羽から取れる量:わずか2個
  • おすすめの食べ方:塩一択。この部位にタレをかけるのはもったいない。

料理長メモ:メニューにある店を見つけたら必ず頼んでください。数量限定で早い時間に売り切れることが多い部位です。

第2位:ぼんじり|脂の甘みが別格の希少部位

私の本音:脂好きならこれが一番かもしれない。甲乙つけがたくそりれすと2位を争います。

ぼんじりは鶏の尾羽を支える部分、お尻の先端にある部位。「ぼんぼち」「テール」とも呼ばれます。

特徴:脂のたっぷり乗ったジューシーな部位。脂の甘みが口いっぱいに広がります。コラーゲンも豊富で、皮と脂がとろけるような独特の食感。焼いたときの香ばしさと脂の旨みのコントラストが最高です。

  • 一羽から取れる量:2個
  • おすすめの食べ方:塩。脂の甘みをダイレクトに感じてください。

料理長メモ:ぼんじりには中に小さな骨が入っています。食べるときに気をつけてください。骨ごと焼いてあとから外す店と、下処理して骨を抜いてある店があります。

第3位:せせり|旨みの密度がトップクラスの首肉

私の本音:見た目が地味すぎて損をしている部位。知る人ぞ知る旨みの宝庫です。

せせりは鶏の首周りの肉。「小肉」「ネック」とも呼ばれます。鶏は常に首を動かしているため、この部位の筋肉は発達していて旨みが凝縮されています。

特徴:適度な歯ごたえとジューシーさが共存。噛むたびに旨みが溢れてくる感覚がたまりません。脂と赤身のバランスがよく、一口ごとに満足感があります。

  • 一羽から取れる量:少量(部位の性質上まとめて取れる)
  • おすすめの食べ方:塩。旨みの密度が高いので塩だけで十分すぎるほど美味しい。

料理長メモ:コスパが高い部位でもあります。リーズナブルな価格で高い旨みが楽しめる。希少部位の中で最も「お得感」があります。

第4位:はらみ|牛のハラミと同じ感覚で楽しめる

私の本音:牛肉のハラミが好きな方なら絶対に気に入る部位です。

はらみは鶏の横隔膜にある部位。牛のハラミと同じ部位で、よく動く筋肉のため旨みが強い。

特徴:赤身の旨みが濃く、しっかりした噛みごたえがあります。脂は少なめですが旨みは強い。肉らしい食感を楽しみたい方におすすめの部位です。

  • 一羽から取れる量:少量
  • おすすめの食べ方:塩または醤油ベースの軽めのタレ

料理長メモ:はらみは下処理の丁寧さで味が大きく変わります。しっかり処理されたはらみは臭みがなく、赤身の旨みだけを感じられます。

第5位:こころ(ハツもと)|ハツよりもさらに希少

私の本音:ハツが好きな方にはこちらを強くすすめます。

こころはハツ(心臓)の中でも大動脈の部分。「ハツもと」とも呼ばれます。ハツよりさらに希少で、取り扱っている店は限られます。

特徴:ハツのコリコリした食感よりもさらに独特の食感があります。旨みはハツに近いですが、より濃厚。内臓系の中でもトップクラスの食感です。

  • 一羽から取れる量:非常に少量
  • おすすめの食べ方:塩

料理長メモ:メニューで見かけることはかなり少ない部位です。見つけたら即注文してください。

第6位:きも(肝)の炙り焼き|レバーとは別の食べ方

私の本音:タレで煮たレバーとは別物の美味しさです。

きもは鶏の肝臓をさっと炙り焼きにしたもの。一般的な焼き鳥のレバーより火入れが浅く、レアに近い状態で食べます。

特徴:クリーミーでとろけるような食感。新鮮な鶏のきもでしか出せない繊細な旨みがあります。レバーが苦手な方でも、質の高い店のきもなら食べられることがあります。

  • 一羽から取れる量:1個
  • おすすめの食べ方:タレ(または塩)。鮮度がよければ塩でも美味しい。

料理長メモ:炙り焼きのきもは鮮度が絶対条件。信頼できる焼き鳥専門店でのみ頼むことをおすすめします。

第7位:ひな皮|通常のかわとは別物

私の本音:かわが好きな方なら一度は食べてほしい上位互換の部位です。

ひな皮は若鶏(ひな鶏)の皮を使ったもの。通常のかわより薄くてやわらかく、脂が上品です。

特徴:通常のかわよりも脂のくどさが少なく、パリッとした食感の中にやわらかさがあります。コラーゲンが豊富で、焼いたときの香ばしさが絶品。

  • おすすめの食べ方:塩

料理長メモ:ひな皮はしっかり焼き切ることが重要です。中途半端な火入れだとぷよぷよした食感になります。パリッと仕上げてくれる店で食べてください。

希少部位ランキングまとめ表

順位部位特徴おすすめの食べ方希少度
1位そりれす旨みが最も凝縮・やわらか★★★★★
2位ぼんじり脂の甘みが別格★★★★★
3位せせり旨みの密度が高い首肉★★★★☆
4位はらみ赤身の旨みが濃い★★★★☆
5位こころハツより希少・独特の食感★★★★★
6位きも(炙り)レアで食べるクリーミーな旨みタレ★★★★☆
7位ひな皮かわの上位互換★★★☆☆

希少部位をより楽しむための3つのコツ

コツ①:早い時間に行く

希少部位は数量限定が多いです。人気の焼き鳥専門店では開店直後に売り切れることも珍しくありません。希少部位目当てで行くなら開店直後がおすすめです。

コツ②:まず塩で食べる

希少部位はほぼすべて塩で食べることをおすすめします。素材の旨みを感じてからタレに移行するのが正解。タレから入ると素材の個性が隠れてしまいます。

コツ③:焼き鳥専門店を選ぶ

希少部位は仕入れルートと下処理の技術が必要です。居酒屋の片手間ではなく、焼き鳥専門店でこそ本来の美味しさが味わえます。

自宅で希少部位を楽しむためのおすすめアイテム

希少部位を自宅でも試してみたい方に、おすすめのアイテムを紹介します。

希少部位の焼き鳥セット(せせり・ぼんじり・鶏トロ・はらみ各10本)

記事で紹介したぼんじり・せせり・はらみを含む希少部位セット。なかなか外食では出会えない部位を自宅でまとめて食べ比べできます。

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水郷のとりやさん 焼き鳥屋の焼き塩 250g

希少部位はほぼ全部塩で食べるのが正解。焼き鳥専門店監修の天然塩を使えば、素材の旨みをさらに引き立てられます。そりれす・ぼんじり・せせりに合わせると違いがはっきりわかります。

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切り出し七輪(脇田又次作・焼き鳥用)

本格的な七輪で焼く希少部位は格別です。遠赤外線効果で外はパリッと中はジューシーに仕上がります。自宅で焼き鳥専門店の味に近づけたい方に。

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まとめ

焼き鳥希少部位ランキングTOP7をまとめます。

  • 1位:そりれす「馬鹿者だけが残す」フランス語の名を持つ最高部位
  • 2位:ぼんじり 脂の甘みが別格のお尻の先端
  • 3位:せせり 旨みの密度が高い首肉
  • 希少部位はほぼ全部塩で食べるのが正解
  • 早い時間に行くことが希少部位をゲットするコツ

焼き鳥屋のメニューに見慣れない部位があったら、迷わず頼んでください。知らなかった美味しさに出会えるはずです。

料理長まっくるの和食帳では、現役料理長の視点から肉料理・和食の知識を発信しています。